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関心・意欲・態度と音読との格闘──友人からの問いかけ(4)


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【質問1】中学英語の授業づくりで、自分自身が出会った疑問はなんであったのか。

答えのア~エの続きはオとカです。平成になって「新しい学力観」が提唱されましたが、関心・意欲・態度をどう取り扱ったらいいのか、迷いました。しばらく経つと、苦手だった音読指導を見直す必要がでてきました。どちらにしても悪戦苦闘の連続でした。





オ 関心・意欲・態度をどう取り扱えばいいのか(20代末から30代初め)
平成の初めに「新しい学力観」に伴う学習状況評価の観点の一つとして「コミュニケーションへの関心・意欲・態度」が提示されました。それまでは「宿題の提出回数、挙手の数」などを情意面の評価資料として使ってきた先生が多かったのですが、「授業態度は、この観点の資料ではない」と文科省が言い切ってしまったため、かなりの混乱が生じ、今でもおさまっているとは言えません。コミュニケーション方略などの用語を知ったのもこの頃です。

自分の考えとしては、中学校の英語の授業で生徒の取組を活性化するためには、「声の大きさ」「アイコンタクト」「手をつくして伝えようとする気持ち」の三つを取り上げるのがいいと思っていました。でも、文科省は「声の大きさ」は表現の能力の範疇に入れています。

現在は、文科省の言う「関心・意欲・態度」に加えて提出物等の授業態度も加えた方がいいと感じます。もちろん、授業態度だけではダメですが。

カ 音読をどう工夫すればいいのか。(30代半ば)
音読の指導はとても苦手で、ついつい手を抜いていました。しかし、音読は授業中かならず行うものです。生徒がつまらなそうにやるのでは「おもしろい授業、分かりやすい授業」もあったものではありません。そこで、情報収集したり、音読をコミュニケーション活動にどうつなげていくのかを考えたりして、少しずつ工夫していきました。

今は「単純に音読してもつまらないのでダメ。なぜ音読するのか、音読した成果がどう生きるのかを授業に位置づけ、生徒に前もって知らせるように」と心がけることが大切だなと思っています。


by tawashisroom | 2016-03-10 21:15 | 英語