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間違えてもバレない練習は?──小学校授業に登場(その2)

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実際に6年生で授業をしようということになり、私の主な仕事は "Do you have ...?" の導入と練習です。導入は skit でやることにしましたので、練習をどうするかについていろいろ考えました。きちんと練習することは中学校でも小学校でも必要です。特に小学校の外国語活動では英語の力の個人差が大きいので、一斉練習でできていたからといって、一人ひとりがそれぞれOKと安心することはできません(これは実感です)。




一番大きな課題となるのは「間違えることを恐れるあまり、練習をしないこと」です。小学生のプライドは中学生と同じくらいあり、心はもっと脆いかもしれません。このことをもう少し考えてみると、「間違える」こと自体が怖いのではなく、「間違えたことを友だちに知られて笑われる」ことは絶対に避けたいのではないかと思いました。

そうなれば対策は一つです。「間違えてもバレないような練習」にしようということです。

具体的には、次の手順を採用しました。
【その1】一斉練習で「先生→児童」の反復練習(数回繰り返す)
 これなら、間違えそうだと思ったら英語を口に出さなければOKです。1回目に口に出さなくても、2回目以降はなんとか話すようになります。
【その2】一斉練習で「先生質問→児童答え」と「先生Cue→児童質問→先生答え」の練習(数回繰り返す)
 これも「その1」と同様に、1回目は自信がなくて言えなくても、2回目以降は大丈夫です。
【その3】ペア練習で「児童A質問→児童B答え」を繰り返す。質問役も交代する。
 これは間違えるとペアの相手にはバレますが、隣のペアにはバレません。どのペアも一斉にやるのでとてもうるさく、まわりのペアの声など聴こえないからです。

実際の授業では、その1、その2、その3をやって、「さあ、自信のあるペアはみんなの前でやってみようか?」と呼びかけたのですが、挙手舌ペアはいませんでした。ちょっとがっかりしましたが、練習中の机間指導で子どもたちの練習状況はわかっていましたので、授業の次のステップに移りました。

授業後の先生同士の振り返りでは「練習はあんなふうにやると子どもたちも飽きませんね」という感想も出たので一安心です。それとともに、「ミニ劇(skitのこと)はおもしろいですね」という言葉もありましたので、次の機会があったらskitに工夫をしようと思いました。ラッキーなことに、次の週の3年生の授業でそのチャンスがありました。

(ちなみに、この6年生の授業ではアフロのカツラの出番はありませんでした)

by tawashisroom | 2017-05-25 22:23 | 英語教育