Welcome to Tawashi's Room 雑記帳



間違いを笑わない雰囲気づくり──友人からの問いかけ(11)


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【質問2】中学英語の授業づくりで、基礎の基礎として、これだけはと叩きこむことは何か。
イ 自分が間違えても周りの人は笑わないという確信
キーポイント1の「生徒が間違えても、他の生徒にバレないようにする」に続いて、キーポイント2に触れます。

キーポイント2 友だちの間違いを気づいても笑う生徒はいない雰囲気をつくる

まず、授業のルール作りを年度の最初の授業で教師から示すことが大切です。そのときに「友だちの間違いを笑ってはいけない理由」を説明するだけでは、私の場合は生徒の心は動きませんでした。中学生は大人と同様に論理だけでは動きません(論理がなければ、絶対動きませんが〉。説得はされても納得にはならないのです。後押しが必要です。




私の場合は「生徒への信頼を示す」ことでした。信頼しているから放置するということではありません。それでは、指導放棄ですね。そうではなく、「君たちだったら、友だちの間違いを笑わない雰囲気づくりができるはずだと私は判断した。間違っているだろうか。」と生徒に質問します。「笑っちゃいますね」という言葉はまず返ってきません。否定する返事がなければ、生徒にとっては約束となります。今振り返ってみると、生徒たちへの信頼を示し、それを生徒に問い、合意という流れでした。

しばらくはこの約束は守られます。うれしいことですので、誰かが間違えて笑い声が起きなかったら、授業を止めて、こちらからの信頼に答えてくれた生徒たちを褒めます。

しかし、生徒たちも人間です。約束をやぶることもあります。そんなときは、当然叱ります。

せっかく期待していた生徒たちだったので、こちらもカッとなることがけっこうありました。しかし、感情的に怒っても、生徒の心に響かず、無駄になってしまうこともけっこうありました。私の指導力不足なのでしょう。

むしろ、さきほどの「生徒たちへの信頼を示し、それを問い、合意」という流れをまた提示したほうがいいようでした。また、笑った個人を責めるのではなく、そんな雰囲気がクラスにあることを全員にはっきりと伝えることが大切です。具体的には、笑い声が起こった時点で、すぐに授業を止めました。そして、全員に「今、笑い声が聞こえた。とても残念だ。英語を間違えることは誰でもある。だから、4月に約束したはずだ。その約束が破られた。とても残念だ。でも、その責任は君たちにはない。君たちだったらできるだろうと思った私の判断ミスだ。君たちが、そこまで育っていなかった、そこを見抜けなかった私が悪い。でも、本当に君たちはそこまで育っていないのか。どうなんだ。私は君たちを信じてはいけないのか。(以下、数分続く)」

ドライな世界ではなく、ウェットな世界です。義理と人情に訴えることが大切でした。

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by tawashisroom | 2016-04-16 21:06 | 英語教育
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このBlogは拙ホームページ「こんな英語の授業をしています Welcome to Tawashi's Room」の雑記帳です。最初の記事は1998年10月30日でした。
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