Welcome to Tawashi's Room 雑記帳



授業づくりのために叩きこむ3つのこと──友人からの問いかけ(6)


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【質問2】中学英語の授業づくりで、基礎の基礎として、これだけはと叩きこむことは何か。

「【質問1】中学英語の授業づくりで、自分自身が出会った疑問はなんであったのか。」について思いついたことは書きましたので、質問2に移ります。

いただいた質問「中学英語教育の中でも、基礎の基礎として、これだけはと叩きこむ事項というのはあるのか。」を「中学英語の授業づくりで、基礎の基礎として、これだけはと叩きこむことは何か」に変えて、考えてみました。

正直に答えるとこう尋ねられると、公立中学校の元教員としては、文科省の学習指導要領の内容ですという答えになります。しかし、友人の聞きたいことはそうではなく、授業づくりの基礎とか重点とかでしょう。(実は、後で本人に直接尋ねてみると、文法や語彙などの中のコアになるものを聞きたかったそうです。こちらの勝手な思い込みでした。スミマセン。でも、そのおかげで授業づくりについて考えをまとめることができました)

この3点が頭に浮かびます。
ア できないと思っていたことも、練習すればできるようになるんだという体験と実感
イ 自分が間違えても周りの人は笑わないという確信
ウ 伝えたい内容がすぐに英語にならないときには、回り道をしても伝えようという姿勢




この国際化が進む社会でも英語を使うことが将来必要とされる人生を歩む生徒は全員ではありませんし、他の外国語についても同様なことがいえると思います(時代錯誤かな)。テストでいい点を取るとか、単位を取得することなども英語学習の目的の一つになりますが、長期的な動機付けにはなりません。

だから、英語学習の目標を「覚えること」「使うこと」「使おうとすること」の三つに分けると(言い換えれば「知識技能の習得」「理解・表現」「関心・意欲・態度」ですが)、「覚えること」「使うこと」自体は将来ほとんど役に立ちません。活用できそうなものは「使おうとすること」、つまりコミュニケーションへの関心・意欲・態度です。

また、変化の激しい現代社会では、その時々で身に付けなくてはいけないことは変わってきます。そのときに新しいことを学習することが必要です。その際に役立つのは「汗を流すといいことがあるんだ」という信念です。さらに、このことを信じるためには、成功体験を積み重ねることが必要です。

成功が体験しやすい環境ってなんでしょうか。いろいろありますが、中学生にとっては、間違えても笑われないことが重要です。中学生にとって、間違えることは怖くありません。その間違いを友人に知られて、笑われることが嫌なのです。だから、そのような雰囲気をつくることが大切です。

大学3年の時だったでしょうか、友人と一緒にラテン語の授業をとったときのことを思い出します。(amareの活用はamo, amas, amat, amamus, amatis, amantですね。しかし、なぜ例がamareだったのでしょうか?)90分の授業の予習にどうして3時間かかるのだと疑問に思いながら出ていました。友人がいてくれたおかげです。

今、振り返ってみると、ラテン語はほとんど役に立っていません。しかし、あれだけ予習すれば、先生の質問に何とか答えられるんだ(その答えもほとんどが間違っていて、先生は黒板にすらすらと正解を書いていましたが)というのはいい思い出です。それから、みんな正答は書けないので、間違いを笑う人もいませんでした。

こんなふうに考えてきたので、上に示したア~ウの3点を叩きこむことが大事かなと思います。


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by tawashisroom | 2016-03-14 06:38 | 英語教育
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このBlogは拙ホームページ「こんな英語の授業をしています Welcome to Tawashi's Room」の雑記帳です。最初の記事は1998年10月30日でした。
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