Welcome to Tawashi's Room 雑記帳



メモ32 ライティングの誤り指摘は個別マーキングと全体ハンドアウトで #英語授業再検討

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ライティング指導、特に生徒作品の添削は必要ですが大変です。時間がかかるということもあり、また、「英語授業ハンドブック」でも指摘されているように「すべての誤りを指摘されても対応できない生徒、多くの誤りを指摘されることによって、やる気を失ってしまう生徒、そして、誤りについてのフィードバックよりも教師のコメントを望む生徒もいる(p.123)」という現状に対応することが必要だからです。教師の腕の見せ所ですね。

私の場合は個別作品マーキングと全体ハンドアウト配付の二つの方法で対応していました。1年生でも2年生でも有効でした。(残念ながら中3で実践する機会はありませんでした)



中1で取り組んだ「Shall We ライト?」というイラスト付きライティング活動を例にして紹介します。

最終作品を書くまでに7回ほど生徒は書く活動を練習します。私は毎回添削し、そして生徒の作品からよいところや典型的な間違いを拾い出して全体配付用ハンドアウトをつくり、生徒に配りました。

添削はこんなふうにしました。(「Shall We ライト?-2 ホップ」から抜粋)
1クラス分の作品をチェックするには時間がかかるように思えますが,実際には15~20分程度で終えるようにしました。こんな理由からです。
● それ以上かける時間と気力が私にはない
● 本格的に直すと,時間がいくらあっても足りない
● 生徒もあまり直されると嫌気がさす
そこで,次のようなediting symbolsを使って,1枚30~40秒で次々に見ていくことにしました。このsymbolは「作品例」のプリントには必ず載せておきましたので,その説明を読みながら生徒は自分の添削された作品を見て,どこがまずかったのか,どこが良かったのかわかったようです。
Editing Symbols 一覧
◎: 文のしくみOK  ☆: アイディアよし  =: 上手な表現
_: ここは変だぞ  ~~~: 意味不明     ?: 意味がつながらない
△: 何か抜けている  ^: 間を空けよう    v:  間を詰めよう
∽: 順序入れ替え

生徒の感想はどんなだったかといえば,この程度のコメントでも結構張り合いがあったようで,活動の最後に書いた「あとがき」ではこんなふうに触れられています。
・書くのが慣れるにつれ,よ~し絶対◎や☆マークをもらうゾーとか思ったりして,本当にすらすら書けました。(A子)
・提出して,直されてもどってくると「あっここ違ったのか」「こういうふうにしなきゃ」と思います。(D子)
・作品を書いて練習したり,先生や友だちに評価してもらううちに自分の弱点や得意なものを知ることができた。(E男)

そして、全体プリントに示したのはこのようなことです。(「Shall We ライト?-2 ホップ」から抜粋)
《レベル1》
Yuka: I am a ( tennis ) fan. Are you a ( soccer ) fan?
Mie: Yes, ( I ) ( am ).
《レベル2》
Koji: Hi, I am ( Koji ).
Yumi: Oh, you are ( Koji ). I am ( Yumi ). Are you ( a running fan )?
Koji: ( No, I am not. I am your fan. )
《レベル3》
Kenjiは歌っている
Masao: Hi, Kenji. Do you like that song?
Kenji: Yes, I do. I am an opera fan. Are you an opera fan too?
Masao: No, I am not. I am a rock music fan. Are you a rock music fan too?
Kenji: Yes, I am I am an Ozaki Yutaka fan. Are you an Ozaki Yutaka fan too?
Masao: No, I am not. I am a L'arc-en-Ciel fan. That is my friend.
Kenji: Oh, you are great!
レベル1は絵にしたがって書くと,上記の通りにしかなりません。レベル2の生徒作品は,最後のyour fanが落ちになっていて,とても上手でした。作品例ハンドアウトを読んでいた生徒からも,ほほえみがこぼれていました。レベル3は好きな歌手(L'arc-...はわかりますが,まさか尾崎豊が出てくるとは!)を登場させたもので,かなりの長文です。ここでもmy friendが落ちになっています。
さて,作品例ハンドアウトには生徒の間違いも載せました。L3P2では次のものでした。
× Hi I am Kenji. -> ○ Hi, I am Kenji.
× I am tennis fan. -> ○ I am a tennis fan.
今、自分の実践をふりかえってみると、一言コメントを付けた方がよかったかなと思います。たぶん「よし!」「うまい!」とか「おや?」「その調子!」などの5文字程度しか時間の関係で書けないかもしれません。それでも、記号だけよりもずっと効果はあると感じます。生徒の気持ちも大切ですから。

なにはともあれ、この取組をしてから、授業にライティング活動を取り入れるのが苦になりませんでした。ひとつの収穫です。

※参考文献 大修館 英語授業ハンドブック 中学校編 金谷憲代表編集 大修館書店 2009

※お時間があれば次の拙メモもご覧ください。
 ・授業で勝負!  ・授業で勝負! その2
 ・英語の授業での教え合い、学び合い
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by tawashisroom | 2013-11-09 19:46 | 英語教育
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