Welcome to Tawashi's Room 雑記帳



メモ02 教科書って必要? #英語授業再検討

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さて、田尻先生の「(英語)授業改革論」には次の記述があります。
教科書には、その学年のその教科で教えなければいけない事がらが余さず盛り込まれている。当たり前だと思うかもしれないが、その当たり前に頼り切っているがゆえに先生方は教科書依存症になってしまっているように思う。(中略)中2の文法事項9つが言えない先生でも、(中略)各駅停車で1ページ1ページ進んでいけば、知らず知らずに職務を全うできてしまう。そこが、教科書のすごいところであり、怖いところでもある。(p.2)
確かにそうなんです。その教科書の中2で出てくる主な文法事項すべてが言えなければ困ります。ただ、もし言えたら、つまりだいたいの様子を把握していれば、そこをうまく利用して、他の立案に時間をかけることも一つのせまり方だと思います。たとえば、言語活動の立案です。




拙実践「系統性のあるコミュニケーション活動の設定」でも書きましたが、自分自身は、どんな言語活動ができるのかについて、とても興味があります。「Play&Guess」にしてもそうですし、「Let's 群読」や「Diary of Dreams」も同様です。

どれも、最初は「こんなこと、できるわけがないよな。生徒もそう思っている。でも、もしできたら、私もうれしいし、生徒もきっと自信がつくにちがいないな」と思っていました。そこで、それぞれの言語活動に必要な力を挙げていって、その力を鍛えるために「修業」としてどんな活動をすればいいのかを考えました。もちろん、材料は教科書の本文であり、その時のターゲットセンテンスです。田尻先生のお話のとおり「各駅停車で1ページ1ページ進んで」いきながら、毎回、修業の時間を設けていきました。そして、最後に発表の機会を設け、表現の能力や理解の能力などを評価します。生徒も教師からの評価や自己評価をもとに、活動のまとめを行います。

このような授業設計(単元設計)には結構時間がかかります。だいたい教科書のレッスン2つか3つくらいで一つの単元を組みますので、12~20時間程度の長さになるでしょうか。この準備をする時間を生み出すために、文法事項で何をどこで教えようとか、どんな単語をいつ教えようとかは教科書の流れに任せてしまいます。

ただ、単元設計の「修業」活動の流れを考えていくときには、教科書の本文などをじっくり読み、「この文法事項はこう練習させよう」「あの単語はこんなふうに使えるな」などと検討し、授業計画に組み込みます。だから、もし田尻先生が「教科書依存症」という言葉を「事前に検討や分析をすることなしに、教科書の示すがままに授業を進めること」という意味でお使いになっているのなら、私の場合はそうではなかったかとここまで書いてきて思います。

むしろ、教科書という素材の持ち味を十分に生かしながら料理し、自分の作りたいメインディッシュを仕上げるというのが私のせまり方でした。そして、素材の下ごしらえは大変でしたが、準備することは愉しみの一つでもありました。

※参考文献 (英語)授業改革論 田尻悟郎 教育出版 2009
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※お時間があれば次の拙メモもご覧ください。
 ・授業で勝負!  ・授業で勝負! その2 ・英語の授業での教え合い、学び合い
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by tawashisroom | 2012-09-10 03:07 | 英語教育
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このBlogは拙ホームページ「こんな英語の授業をしています Welcome to Tawashi's Room」の雑記帳です。最初の記事は1998年10月30日でした。
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